赤沢経産相、日米関税合意「着実に実施し、関係を一層強化」

2025/10/22 20:58 

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 高市早苗政権の発足から一夜明けた22日、経済閣僚らが就任記者会見に臨んだ。首相が掲げる「責任ある積極財政」に基づく投資や、肝いりの経済安全保障、外国人関連の施策などに意欲的に取り組む姿勢を示した。

 赤沢亮正経済産業相は、自身が交渉を担った日米関税交渉の合意について「着実に実施し、米国との関係を一層強化する」と話した。

 今後は投資分野を中心に担当する。赤沢氏は「投資は経済安全保障上、重要なサプライチェーンを米国で作り上げる営み。日米が特別なパートナーと認め合ったことで、毎年5兆円課されたであろう関税を2兆円減らしても(合意に)米国が乗ってきた」と説明。品目別関税の適用に向けて調査が進む半導体などについては、他国の税率を超えない「最恵国待遇」とすることで日米で合意しているとし「世界中の国が何かやりたければアメリカで作るしかなくなるが、(日本は)15%の関税を払う用意があれば輸出できる」と懸念の払拭(ふっしょく)に努めた。

 発生から14年半が経過した東京電力福島第1原発事故後の復興状況については、「まだまだ道半ば」との認識を示し、「避難指示の解除と生活環境の整備、事業、なりわいの再建などの課題全てに全力で取り組んでいきたい」と強調した。

 政府は2月に閣議決定した第7次エネルギー基本計画で原発の「最大限活用」を明記。赤沢氏は「安全確保と地域の理解が絶対条件」とし、人工知能(AI)などで今後増大する電力需要に対応するには必要不可欠で「前に進めていきたい」とした。【中島昭浩、渡辺暢】

毎日新聞

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