自民党旧安倍派が解散 46年の歴史に幕 元幹部「じくじたる思い」

2025/06/25 15:53 

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 自民党旧安倍派(清和政策研究会)が政治団体の解散届を総務相宛てに提出し、正式に解散した。総務省によると解散は25日付。最大派閥として勢力を誇った旧安倍派は、派閥裏金事件の震源地となり、46年の歴史に幕を下ろした。

 これにより、裏金事件を受けて解散を表明していた旧森山派、旧岸田派、旧茂木派、旧二階派、旧安倍派の5派閥が全て解散したことになる。麻生派のみが存続を決めている。

 旧安倍派は福田赳夫元首相が1979年1月に創設した「清和会」が源流。98年に森喜朗元首相が会長に就任し、名称を清和政策研究会に変更した。

 派閥裏金事件を受けて昨年1月に解散を決定。同年11月には東京・平河町の事務所を閉鎖したが、派閥の残余金処理を巡ってミスが発覚するなどし、正式解散が遅れていた。

 解散決定時には96人が所属し、最大派閥として政策決定や政権運営に大きな影響力を示してきた。正式解散を受けて元派閥幹部は、「安倍晋三元首相が亡くなったことと、政治資金問題がダブルパンチだった。長い歴史を持つ派閥がなくなることにじくじたる思いだ」と振り返った。22日の東京都議選で惨敗するなど「政治とカネ」の問題が根強い自民不信を招いていることについては、「国民の信頼回復に向けて引き続き努めていくしかない」と語った。【畠山嵩】

毎日新聞

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