レアアース巡り経産省が経済界に協力要請 「民間任せ」戸惑いも

2026/10/08 15:39 

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 中国政府によるレアアース(希土類)などの輸出規制強化を巡り、経済産業省が経団連などの経済団体にサプライチェーン(供給網)の強化に向けた協力の要請書を出した。関係者が明らかにした。ただ、要請内容が曖昧で、経済界からは「政府間で解決できないから民間任せか」といった戸惑いの声も上がっている。

 要請書の表題は「重要鉱物に関するサプライチェーンでの対応について」で9月18日付。中国の名指しを避けつつ「特定国による輸出管理措置以降、レアアースを含む複数の重要鉱物の供給逼迫(ひっぱく)や価格上昇が生じている」と指摘。中小や小規模事業者などを含めたサプライチェーンで価格転嫁の必要性を訴えている。 

 要請書は経産省の製造産業局や商務情報政策局の局長、中小企業庁長官などの連名だ。「一定以上の期間で調達される見通しを立てられることが必要だ」とし、「サプライチェーンの維持・強靱(きょうじん)化に向けた対応」を求めるが具体性に欠ける内容だ。

 経産省の担当者は毎日新聞の取材に対し、「取引先との情報共有や代替調達先の検討、適切な価格転嫁への配慮の趣旨で出した」と説明。「企業側に報告を求めているものではない」とも強調した。 

 一方で、曖昧な内容の文書が一方的に発出されたことに対し、経済界では困惑が広がっている。経団連幹部は「事態の長期化を見越しての対応だろう。日中の政府間で問題がなかなか解決できないから、日本政府は苦肉の策として民間にお願いするしかないのではないか」と推し量った。

 中国政府は、昨年11月の高市早苗首相の「台湾有事答弁」に反発し、レアアースを含むデュアルユース(軍民両用)品目の輸出規制を強化した。レアアース磁石の日本への輸出量の落ち込みが続いているが、日中の政府間での対話は途絶えており、打開の見通しは立っていない。【古川宗】

毎日新聞

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