国連事務総長も「深刻な懸念」 ICC赤根所長らに連帯広がる

2026/08/20 19:25 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トランプ米政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長を制裁対象に指定したことを受け、欧州を中心に赤根氏らとの連帯を表明する声が広がっている。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は「断固支持する」とX(ツイッター)に投稿。米政権はICCの解体を目指しており、国連のグテレス事務総長も「深刻な懸念」を表明した。

 ICCによると、赤根氏への措置で18人いる裁判官のうち9人が米国の制裁対象となった。2人いる次席検察官はいずれも指定されており、元検察官と職員も制裁が科されている。

 フォンデアライエン氏は「ICCは世界で最も凄惨(せいさん)な犯罪の被害者に正義をもたらすことに役立っている」と指摘。「裁判官や職員らが外部からの圧力を受けることなく独立して行動できることが不可欠だ」と訴えた。コスタ欧州理事会常任議長(EU大統領)も同様の内容をXで表明した。

 ICCの本部があるオランダのベーレンドセン外相もXで、赤根氏らへの措置にオランダとして「反対する」と強調。継続的な支援について赤根氏と協議する意向を示した。

 ロイター通信などによると、フランス外務省も声明で「ICCへのあらゆる形態の脅迫や強制的手段を非難する」とし、赤根氏らと「連帯する」と発表した。ドイツ外務省もICCへの支持を表明した。

 国連のドゥジャリク事務総長報道官は19日の記者会見で「グテレス事務総長が深刻な懸念を抱いている」と述べた。「国連はICCを国際刑事司法の重要な柱と位置づけている。事務総長はその活動を大いに尊重している」と語った。【ブリュッセル鈴木一生】

毎日新聞

国際

国際一覧>

注目の情報