台湾で旧日本軍兵士ら戦没者の遺骨調査始まる 半世紀ぶり

2026/07/20 19:36 

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 第二次世界大戦中に台湾南部近海で戦死した旧日本軍兵士らの遺骨発掘調査が屛東(へいとう)県恒春(こうしゅん)の海岸で20日始まった。厚生労働省の委託を受けて、一般社団法人「日本戦没者遺骨収集推進協会」(東京都)が31日まで行う。外交関係のない台湾での遺骨調査は進んでおらず、半世紀ぶりとなる。

 台湾本島とフィリピンの間にあるバシー海峡は海上交通の要衝で、戦争末期には日本と南方を結ぶ輸送船が米軍潜水艦などの標的になった。累計の犠牲者は10万人以上にのぼるともされ、「輸送船の墓場」と称された。

 台湾での遺骨調査は1975年に行って以来となる。今回は44年から45年初めごろ、米軍の攻撃を受けて海岸に流れ着いた多くの将兵の遺体を埋葬したとする地元住民、江新潭さんの証言を手がかりに進める。海岸に二つの試掘地点を設定。縦横約2メートルの区画を3、4メートルの深さまで掘り進める。同協会の職員2人に台湾人研究者、ボランティアらが加わり、約10人が参加する。

 遺骨が見つかれば、検体を持ち帰ってDNA鑑定などで身元の特定を進める。戦後80年以上がたち、波で遺骨が流されたり、地形が変化したりして、調査には困難が伴う。同協会の井上達昭調査団長は「やっと調査にこぎ着けた。一日も早く遺骨を返したい」と述べた。

 埋葬場所を証言した江さんの孫にあたる女性は現場で調査を見守った。「多くの日本人がここで悲劇に遭い、今も家に帰れていない。調査に立ち会えるのは歴史の一場面を見るようだ」と話した。【恒春(台湾南部)林哲平】

毎日新聞

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