米軍、イランに「短期間で強力」な波状攻撃の計画を準備 米報道

2026/04/30 16:11 

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 米ニュースサイト「アクシオス」は29日、米中央軍がイランに対して「短期間で強力」な波状攻撃の計画を準備していると報じた。トランプ米大統領は戦闘の終結や互いにホルムズ海峡の「封鎖」を解除した後に、核問題を巡る交渉を行うとするイラン側の提案を拒否しているという。イランとの停戦交渉が行き詰まる中、イランのインフラなども攻撃し、その後の交渉で譲歩を迫る狙いがあるという。

 トランプ氏は自身のソーシャルメディアで「イランはもっと賢くなった方が良い」と書き込み、米側の要求を受け入れるよう迫った。またアクシオスの電話インタビューに対し「イランが核兵器を絶対に持たないと同意しない限り、取引は成立しない」と述べ、妥協しない意向を強調した。

 一方、イラン側も国営メディアを通じ、ホルムズ海峡で米軍が船舶の「逆封鎖」を続ける場合は「前例のない軍事行動を取る」と警告した。

 戦闘終結が見通せない状況で、米側の戦費は膨れ上がってきた。米国防総省高官は29日に開かれた下院軍事委員会の公聴会で、2月末に始まった対イラン軍事作戦の戦費が250億ドル(約4兆円)に達したとする見積もりを示した。大半が弾薬で、装備の補充なども含まれているという。今回の戦費を巡っては米メディアが、最初の1週間で約110億ドルを使ったなどと報じているが、トランプ政権が公式に明らかにするのは初めて。

 公聴会に出席したヘグセス国防長官は「驚異的な軍事的成功」を達成していると主張。戦費やガソリン価格の高騰など国民生活の影響について、イランによる核の保有や使用を阻止するためだと正当化した。また「私たちが直面する最大の敵は民主党や共和党の一部議員による無謀で無責任、敗北主義的な発言だ」とも述べ、軍事作戦の目標や効果を疑問視する議員らをけん制した。

 米軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長は、米軍の死者数が14人に上ると明かした。米政権はこれまで13人と発表していた。

 米軍はインド太平洋を含む他の地域から中東に戦力を集中させており、対中抑止など米軍の即応態勢への影響について懸念が出ている。ケイン氏は「トレードオフ(両立できないこと)はつきものだ」と述べた上で、政権として「常に慎重に検討している」と強調した。

 レバノンでは、イスラエルと、イランから支援を受けるイスラム教シーア派組織ヒズボラの交戦が続いている。ロイター通信は29日、レバノン軍兵士を含む2人がイスラエル軍の空爆で死亡したと報じた。【ワシントン金寿英、平野光芳、エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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