韓国、台湾との譲れない表記問題で対応に苦慮 対中関係もあり慎重

2026/03/27 12:00 

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 韓国政府が台湾人のオンライン入国申請システムで「中国(台湾)」と表記し台湾政府が反発している問題で、韓国政府が対応に苦慮している。台湾側は、今月末までに韓国が対応を改善しない場合、対抗措置として、韓国人が台湾に入る際の申請システムで「南韓」にすると表明している。

 韓国は2025年2月、オンライン入国申請システムで「中国(台湾)」との表記を採用した。

 台湾の頼清徳総統は「事実と異なり、台湾人の心情を傷つける」と強く反発。今月18日、台湾在住の韓国人に発行する居留証の国名表記を「韓国」から「南韓」に変更したと発表した。韓国の朴一(パク・イル)外務省報道官は24日の記者会見で「関係省庁で検討を続けている」と述べるにとどめている。

 「南韓」の表記も韓国としては受け入れがたい。韓国は憲法で北朝鮮も含む朝鮮半島全体を「領土」と位置づけるが、「南韓」の表記はこの主張を否定することになるためだ。

 台湾の中央通信社は24日、韓国と台湾がこの問題で協議をしていると報じた。

 韓国が表記を「中国(台湾)」から「台湾」に変えれば、台湾を領土の一部とみなす中国の習近平指導部が反発する恐れがある。韓国の李在明(イ・ジェミョン)政権は中国との関係も重視しており、対応を慎重に検討している模様だ。

 韓国は1992年に台湾と断交し、中国と国交を結んだ。この際、中韓両国は「韓国は、台湾が中国の一部であるとの中国の立場を尊重する」との共同声明を発表している。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

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