北朝鮮「韓国の無人偵察機を撃墜」と発表 韓国政府は飛行を否定

2026/01/10 11:55 

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 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は10日、韓国が偵察用の無人機(ドローン)を北朝鮮領空に飛ばしたとする朝鮮人民軍総参謀部報道官の声明を発表した。声明は9日付。報道官は「主権侵害の挑発を強行したことに対する代償を覚悟しなければならない」と警告した。

 一方、韓国国防省報道官は10日の声明で、北朝鮮側の主張は事実でないと否定。「李在明(イジェミョン)大統領が徹底した調査を指示し、詳細事項を追加で確認中だ」と説明した。

 北朝鮮側の声明によると、4日に韓国北西部・仁川(インチョン)市付近から飛来し、北朝鮮領空を約8キロ飛行。北朝鮮南西部・開城(ケソン)市付近で北朝鮮軍が撃墜した。墜落した無人機には撮影装備が搭載されており、記録によると約3時間10分にわたり、飛行しながら北朝鮮の「重要対象物」を撮影していたという。

 更に、声明は昨年9月にも、韓国北西部・京畿道(キョンギド)坡州(パジュ)市付近から北朝鮮南西部・黄海北道(ファンヘプクド)などの上空まで無人機が飛来していたと明かした。この無人機も地上を撮影できる偵察用だったという。

 北朝鮮側の報道官は「乱暴な侵害行為、露骨な挑発行為を強く糾弾する」と反発。「韓国当局は、情勢激化の責任を絶対に逃れられない」と批判した。

 これに対し韓国国防省報道官は10日の声明で、北朝鮮が主張する日に「韓国軍が無人機を運用した事実はない」と反論した。

 無人機の飛来を巡っては、韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)前大統領=内乱首謀罪などで公判中=が2024年10月に非常戒厳の宣布条件を満たす「戦時などの国家非常事態」を作るため、北朝鮮に飛ばすよう軍に指示したとして、一般利敵罪などでも追起訴されている。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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