トランプ氏、ベネズエラ暫定政権と協調姿勢 再攻撃は「中止」表明

2026/01/10 10:26 

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 トランプ米政権が、南米ベネズエラの暫定政権との協調姿勢を強めている。トランプ米大統領は9日、暫定政権による政治犯の釈放や石油事業での協力の取り組みを評価し、再攻撃は見送る意向を表明。米国務省の報道担当者によると、米外交団は9日にベネズエラの首都カラカスを訪問した。2019年に事実上閉鎖した現地の米大使館の再開に向け、動き出した模様だ。

 一方で、トランプ氏が推進するベネズエラの石油事業への投資に関しては、石油企業側は慎重な姿勢を崩していない。トランプ氏は9日にホワイトハウスで石油企業17社の幹部らを招いて会合を開き、1000億ドル(約16兆円)の投資額に言及した。中国やロシアの影響力拡大に懸念を示し、詳細は明らかにしなかったものの、進出企業には治安面での安全を保証するとも説明した。

 ただ、各社は治安や法制度などの課題を挙げ、検討する用意があるとするにとどめた。現在、米石油大手の中でベネズエラで事業を行っているのはシェブロン1社のみとなっている。

 マドゥロ大統領の拘束から1週間がたつ中、トランプ氏が暫定政権の取り組みを評価する姿勢は顕著になっている。9日には自身のソーシャルメディアで、ベネズエラ側による政治犯の釈放を「平和を求める」兆候だと説明し、石油事業の再建についても協力が進んでいると説明。その上で、「第2波の攻撃を中止した。不要とみられるからだ」と記した。

 さらに、トランプ氏は同日、暫定政権側と協力し、承認を得ずにベネズエラを出港した石油タンカーを拿捕(だほ)したと明らかにした。積載していた石油は、米が関与する取引を通じて売却するとした。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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