崖っぷちのアマゾンを守れ NGOが森を守り続けてきた先住民とCF

2025/11/30 21:18 

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 アマゾンの熱帯雨林が崖っぷちに立たされている。森林伐採や気候変動の影響による消失が進めば、転換点を越えて不可逆的な変化が起き、森全体が消える恐れが指摘されている。こうした問題に立ち向かうため、国際環境NGOが先住民コミュニティーと連携し、保全を目的としたクラウドファンディング(CF)を始めた。

 ◇アマゾンの森林、既に17%失われ…

 NGO「コンサベーション・インターナショナル(CI)・ジャパン」によると、アマゾンの森林は既に17%が失われ、31%が劣化している。一部の研究では、25%が失われた時点で回復不能な「ティッピングポイント」を越える可能性がある。

 そのため、長年にわたって森を守り続けてきた先住民カヤポ族をはじめとするコミュニティーと協力し、森林の保全と再生、持続可能な管理を目指す取り組みを支援することにした。

 CFに携わるのは、CIジャパンのプロジェクトマネジャー、武田エリアス真由子さん(42)だ。

 国際基督教大卒業後、民間企業を経て、アジア・アフリカ地域の開発プロジェクトに従事。2011年に旅行でブラジルを訪れたのをきっかけに、同じ土地で農業と林業を両立させる「アグロフォレストリー」をアマゾンで普及させる事業に関わるようになった。CIに参画し、24年にリオデジャネイロに移住した。

 ◇先住民族は「パートナー」に

 CFは、11月に北部ベレンで開催された国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)で、アマゾンに世界の注目が集まることを想定して始めた。

 武田さんは「COP30では、先住民族が『気候行動に不可欠なパートナー』として国際的に明確に位置づけられた。一方、日本では十分に共有されていないと感じており、現地のリアリティーや国際的な動きを丁寧に届けていく必要性を、これまで以上に強く認識した」と振り返る。

 CFは、アマゾンの声を日本へつなぐための第一歩として位置づけている。集めた資金は、保全活動や地域支援、先住民族の文化や暮らしを守る取り組みに充てる予定だ。寄付額に応じてカヤポ族がデザインしたカードケースやトートバッグなどの返礼品を用意する。

 武田さんは「森を巡る課題を遠い世界の話ではなく、日本も関われるテーマだと共有したい」と話している。

 受け付けは10日午後11時59分まで。詳細はウェブサイトウェブサイト(https://for-good.net/project/1002554)。【大野友嘉子】

毎日新聞

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