緊張緩和なるか? パキスタンとタリバン、18日にドーハで協議
パキスタンと隣国アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権の武力衝突を巡り、両者の協議が18日カタールのドーハで開かれる。パキスタンはタリバンの後ろ盾とされてきたが、近年はタリバンと関係が近い過激派の活動が国内で勢いを増し、対応を巡って摩擦が生じている。
衝突が始まったのは今月9日。報道によると、同日夜、アフガンの首都カブールで2回の大きな爆発音が聞こえた。東部パクティカ州の市場でも、パキスタン軍によるとみられる空爆があったという。
タリバン暫定政権の国防省は10日、パキスタンが領空を侵犯したとして「前例のない暴力的行為だ」と非難する声明を発表した。ロイター通信によると、パキスタン軍は空爆について明言していないものの、治安当局者の話として、タリバンと関係が近いイスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(TTP)」の指導者を乗せた車両を狙ったと伝えられた。指導者はその後、動画を公開し、生存が確認された。
パキスタンによるカブールへの空爆は異例で、11日夜にはタリバン側が領空侵犯の「報復」としてパキスタンとの国境沿いの複数の地点を攻撃。パキスタン軍も応戦して激しい武力衝突に発展した。双方が相手側に多数の死者が出たと主張するなど、緊張が一気に高まった。
15日にはパキスタン政府がタリバンとの間で48時間の「一時停戦」で合意したと発表し、停戦は17日に延長された。ロイター通信によると、18日にドーハで両者の協議が始まる予定で、緊張緩和につながるかが焦点。いずれも国防相が率いる代表団を派遣する。
パキスタンは長年にわたりタリバンの後ろ盾となり、2001年の米同時多発テロをきっかけにタリバンが政権を追われた後も、水面下で支援を続けてきたとされる。
しかし、アフガンでタリバンが復権した21年8月以降、TTPは勢力を拡大。パキスタン当局は、国内で頻繁にテロを起こしているTTPをタリバンが保護していると批判してきた。タリバンはこうした主張を否定している。
パキスタン国内でテロ攻撃が相次ぐ中、軍はたびたびアフガンに越境して空爆を実施。さらにパキスタン当局は23年以降、アフガン人の不法移民らの拘束と強制送還を進めるなど、アフガンに対し、強硬姿勢を示してきた。【松本紫帆】
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