古代エジプト「カノプス勅令」、150年ぶりに新たな石碑を発見

2025/09/10 10:41 

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 エジプト観光・考古省は9日、エジプト北部シャルキアで、紀元前238年に古代エジプトのファラオ(王)、プトレマイオス3世が出した「カノプス勅令」を複写して刻んだ石碑を発見したと発表した。勅令の新たな複写が完全な状態で見つかったのは約150年ぶりといい、「古代エジプトの歴史や言語への理解が深まる」としている。

 発表によると、カノプス勅令は国内の安定や減税、新たな祝日の制定、ファラオの功績をたたえる内容などが記された碑文。各地の主要な神殿には複写された石碑が設置されていた。過去に発見された石碑は、古代文字であるヒエログリフやギリシャ文字など多言語で記されており、「ロゼッタストーン」とともにヒエログリフの解読に貢献した。

 今回見つかった石碑は高さ127・5センチ、幅83センチで、厚さ約48センチ。これまでに見つかった多言語の石碑とは異なり、ヒエログリフだけで記述されていたという。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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