トランプ氏、欧州にロシア産原油購入停止と中国への圧力強化促す

2025/09/05 10:41 

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 トランプ米大統領は4日、ロシアによるウクライナ侵攻を巡って会合を開いたフランスなど欧州の「有志国連合」の首脳と電話協議した。ホワイトハウスの当局者によると、トランプ氏は欧州側に対して、ロシアが戦費調達の資金源としている露産原油の購入を停止しなければならないと強調。ロシアを資金面で支援しているとされる中国への経済的な圧力もかけるよう求めた。

 また、トランプ氏は4日、記者団に対して、ロシアのプーチン大統領と近く協議する考えを示した。「我々はとても良い対話をしている」とする一方、「私とプーチン、ウクライナの関係からみて、(解決は)もっと簡単だと思っていた」と述べ、想定より難航していると認めた。その上で、自身が世界の他の紛争も解決してきたと主張し、「今回はより困難だが、解決する」と語り、改めて和平の実現に意欲を示した。

 一方、タス通信の5日の報道によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は次の米露首脳会談について、公表できることは何もないとの認識を示した。

 トランプ氏は当初、ウクライナに対して、ロシアの再侵攻を防ぐための「安全の保証」の提供に消極的だった。だが、ここに来て、米国による安全の保証への関与を明言している。詳細は不明だが、地上部隊の派遣は否定する一方、航空面での支援などに言及している。

 トランプ氏はプーチン氏とウクライナのゼレンスキー大統領の直接会談の実現に意欲を示しているが、プーチン氏は慎重な姿勢を崩していない。トランプ氏は3日、「彼(プーチン氏)の決断に不満なら何かが起こるだろう」と述べ、これまで再三示唆しながら見送ってきた追加の対露制裁の発動について改めて警告した。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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