中国で抗日戦争勝利80年の軍事パレード プーチン氏、金正恩氏も出席

2025/09/03 11:46 

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 中国は3日午前、首都・北京の中心部で「抗日戦争勝利80年」を記念し、軍事パレードを実施した。習近平国家中央軍事委員会主席(国家主席)が演説し、「世界一流の軍隊の建設を加速させ、国家主権を守り、領土を欠けることなく統一しなければならない」と述べ、米国に対抗し得る軍備の増強と台湾統一への意欲を改めて示した。ロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記も出席し、習氏と並んでパレードを観覧した。

 中露朝のトップが一堂に会するのは極めて異例で、歴史的な舞台となった。軍事パレードでは、新型を含む国産の主力兵器や兵士らが天安門広場とその周辺にずらりと並ぶ中、習氏が車両で移動しながら閲兵。「戦勝国」としての立場や強大な軍事力を国際社会にアピールした。

 軍の説明によると、パレードには1万人以上の兵士、100機以上の航空機、軍用車両など数百台の地上装備が参加。100種類を超える国産兵器が公開され、無人航空機(ドローン)や極超音速兵器、レーザーなどの照射で機器にダメージを与える指向性エネルギー兵器など、新型兵器も登場する。

 中国政府は8月28日、20人を超える外国元首・首脳の出席を発表。顔ぶれはほぼ新興・途上国で、日米など主要7カ国(G7)の首脳・政府代表者の出席は見送られた。一方、日本からは鳩山由紀夫元首相が出席した。

 中国での軍事パレードは、2019年10月に建国70年を記念し北京で行って以来。習指導部発足後は、10年前の抗日戦争勝利70年を皮切りに、海上軍事パレードも含め今回が5回目となる。【北京・畠山哲郎、松倉佑輔】

毎日新聞

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