ウクライナ支援の有志国連合、ロシアに追加制裁へ 米も会議初参加

2025/07/11 07:57 

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 ロシアの侵攻を受けるウクライナを支援するための英国、フランス主導の有志国連合は10日、首脳らによる会議をオンラインで開いた。米国も初めて参加。停戦交渉で譲歩せず、大規模攻撃を続けるロシアに圧力をかけるため、追加制裁を連携して発動することで合意した。

 英政府によると、追加制裁の対象として、ロシア産原油を違法に輸送し、制裁の抜け穴となっている闇タンカー群「影の船団」や、第三国からロシアへ輸出されている軍事関連機械の供給元などを想定している。

 米連邦議会ではロシアに追加制裁を科す法案が提出されている。トランプ米大統領は追加制裁に慎重だったが、プーチン露大統領が停戦交渉で強硬姿勢を崩さないことにいら立ちを募らせ、追加制裁の実施を検討していることを8日に明らかにした。

 また会議では、停戦後にウクライナの安全を保証するための平和維持部隊の派遣を巡り、司令部をパリに設置することも決めた。1年後にはロンドンに移転する。将来的にはウクライナの首都キーウ(キエフ)に連絡調整部門を置く計画だという。

 会議には、国賓として訪英中のマクロン仏大統領とスターマー英首相のほか、ローマでのウクライナ復興会議に出席したウクライナのゼレンスキー大統領、イタリアのメローニ首相らが参加した。米国からは同会議に出席していたケロッグ・ウクライナ担当特使や上院議員が参加した。【ロンドン福永方人】

毎日新聞

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