脱臼も顧みない「血まみれの」指相撲大会 180人熱戦 ドイツ

2025/04/30 05:30 

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 ドイツ南部バイエルン州で27日、「フィンガーハーケルン」と呼ばれる指相撲の全国選手権が開かれた。伝統的な短い革のズボンをはいた男性約180人が参加し、指の脱臼の危険を顧みない「血まみれの戦い」を繰り広げた。

 AP通信によると、「フィンガーハーケルン」は、19世紀にもめ事の解決手段として始まったとされ、ドイツやオーストリアで人気のスポーツだという。参加者はバイエルンの伝統的な衣装を身につける。慣習で男性にしか出場資格はなく、年齢や体重でクラス分けがある。

 ルールは、2人の選手がテーブルを挟んで座り、輪っかにした革のひもに指を掛けて引っ張り合う。審判の合図で試合開始し、相手をテーブルの手前に引きずり出せば勝ちだ。決着は数秒でつくものの、指の脱臼や切り傷が相次ぐという。

 今回の第64回大会は、ドイツ南部ミュンヘンから車で約1時間の会場で開かれた。選手たちは指でブロックを持ち上げたり、選手同士で革の輪を引っ張ったりしてウオームアップ。試合では荒々しい戦いぶりで会場を沸かせた。【飯田憲】

毎日新聞

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