トランプ氏、「政敵」オバマ氏と談笑 ペンス氏と握手も 国葬会場

2025/01/10 09:07 

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 米首都ワシントンで9日に行われたカーター元大統領の国葬会場で、参列したトランプ次期大統領(共和党)とオバマ元大統領(民主党)が開始前に数分間話し込む場面があった。お互いに批判し合ってきた「政敵」だけに、2人のにこやかな会話の様子は珍しく、注目を集めた。

 国葬には、バイデン大統領とハリス副大統領のほか、歴代の正副大統領らが参列し、1カ所に誘導されて固まって座った。歴代大統領で一番早く誘導されたトランプ氏は、妻のメラニアさんと座席に到着。続いて誘導されたオバマ氏が隣に座ると、トランプ氏が話しかける形で話し込んだ。

 トランプ氏はこれまで、オバマ氏を「史上最悪の大統領」などと繰り返し攻撃し、オバマ氏もトランプ氏は大統領としての資質を欠くとたびたび非難してきた。会話の内容は不明だが、途中で2人がそれぞれ笑顔を見せた。

 一方、トランプ氏が国葬開始前、バイデン大統領(民主党)や大統領選で戦ったハリス副大統領(同)とあいさつや握手を交わす様子は見られなかった。

 ただし、トランプ氏は着席する際、後方に着席していたゴア元副大統領(同)やペンス前副大統領(共和党)とあいさつ、握手を交わした。ペンス氏はトランプ氏の1期目を支えたものの、2020年大統領選の結果を覆すように圧力を受けて拒否。その後、批判的な立場に転じて、関係が悪化していた。このあいさつと握手の際、双方に笑顔はなかった。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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