韓国・大統領警護庁トップが警察に出頭 逮捕状の執行妨害容疑

2025/01/10 10:16 

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 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による「非常戒厳」の宣布を巡り、大統領公邸で尹氏を守る大統領警護庁の朴鍾俊(パク・ジョンジュン)庁長が10日午前、警察に出頭した。警察は、3日の尹氏に対する逮捕状執行を妨げたとして、特殊公務執行妨害の容疑で3度にわたり出頭を要請していた。警察はまず朴氏から事情を聴いたうえで、拘束するかどうかを判断するとみられる。

 朴氏は出頭時、記者団に「逮捕状執行ではなく、現職大統領の身分にふさわしい捜査手続きが行われるべきだ」と述べ、尹氏に対する逮捕状執行に反対する考えを改めて示した。そのうえで「今日はすべての内容を詳細に明らかにし、誠実に捜査に臨みたい」と述べた。

 尹氏に対する逮捕状を取った高官犯罪捜査庁(高捜庁)は3日、尹氏の逮捕を試みた。高捜庁の検事らは大統領公邸の敷地内まで入ったが、大統領警護庁の要員らに阻止されていた。

 朴氏は5日、「違法との指摘がある逮捕状執行に大統領の絶対安全確保を存在価値とする警護庁が応じるのは、大統領警護を放棄することであり、職務放棄だ」と主張していた。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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