NHK朝ドラ『あんぱん』効果でCD『0歳から99歳までの童謡』に問い合わせ続々

2025/09/09 16:00 

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アルバム『やなせたかし・いずみたくからの歌のおくりもの 「0歳から99歳までの童謡」』ジャケット

 NHK連続テレビ小説『あんぱん』の劇中で取り上げられた「0歳から99歳までの童謡コンサート」の影響を受け、CD『やなせたかし・いずみたくからの歌のおくりもの 「0歳から99歳までの童謡」』への問い合わせが急増しているという。

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 『あんぱん』は、国民的キャラクター・アンパンマンを生んだ漫画家やなせたかしと、その妻・小松暢(のぶ)をモデルにした作品。終盤に差しかかるなか、2日の放送回では、北村匠海演じる柳井嵩と、大森元貴演じる作曲家・いせたくやの会話の中で「0歳から99歳までの童謡コンサート」というフレーズが登場。実際にこの構想をもとに制作されたのが、同CDである。

 “アンパンマン”の生みの親として、子どもから大人まで日本中で親しまれてきたやなせたかしは、漫画家としてだけでなく、絵本作家、イラストレーター、詩人、歌手など、多岐にわたる創作活動を長年にわたり続けた人物。2013年に94歳で惜しまれつつこの世を去ったが、その多彩な表現活動のひとつとして、1970年代後半に手がけたレコードシリーズ『0歳から99歳までの童謡』がある。

 このシリーズでは、やなせが作詞し、作曲家・いずみたくとのコンビで1976年から約1年半の間に3作品を発表。「手のひらを太陽に」をはじめ、全編がやなせ作詞・いずみ作曲によるオリジナル童謡で構成されており、水森亜土、大和田りつ子、杉田かおる、宮脇康之ら多彩な歌手が参加。装丁も、やなせ自身による描き下ろしイラストで彩られており、心温まる作品としてていねいに制作された。

 しかし、これら3作はいずれも長らく廃盤となり、入手困難な状態が続いていた。そうした中で、やなせの功績を改めて伝えることを目的に、2014年にシリーズ全曲を収録したCD2枚組として初の復刻リリースが実現。再び世に届けられることとなった。

 アルバムには、やなせといずみが当時寄せたライナーノーツも収録されており、「子どもから大人まで、年齢の垣根なく気軽に歌える曲を届けたい」という思いが随所につづられている。やなせは「詩はとにかくとして、仲々いい歌ができた」と手応えを語り、いずみは「“手のひらを太陽に”の第二弾がきっと出てくると信じている」と記している。

 発売から10年を経てロングセラーを続ける同作は、今回のドラマ放送を機に改めて注目を集め、ユニバーサル ミュージックには視聴者からの問い合わせが多数寄せられているという。

 温かみのある童謡の数々とともに、やなせたかしが遺した“真心”を、ブックレットとともに味わえる貴重な作品集となっている。
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