講師の授業以外の労働時間把握できず 東京都立大に是正勧告

2026/10/14 18:35 

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 東京都立大(東京都八王子市)が講師の労働時間を適正に把握できていなかったとして、9月に八王子労働基準監督署から労働安全衛生法(安衛法)に基づく是正勧告を受けていたことが関係者への取材で判明した。授業準備や成績評価など、授業以外で実際には労働にあたる時間が把握されておらず、勧告に至ったとみられる。

 安衛法では、事業者にタイムカードやパソコンのログ(使用時間)などの客観的な方法により労働者の労働時間を把握し、記録を保存するよう義務付けている。

 ◇交渉申し入れるも大学側から説明なく

 大学関係者によると、都立大は非常勤講師の労働時間について、基本的に授業時間のみを労働時間として取り扱っていた。実際にはシラバス(講義計画)の作成や試験の採点、成績管理などの業務があったが、1コマあたり30分の賃金割り増しをしているものの、これらの時間を正確に把握していなかったとみられる。

 非常勤講師の1人が労働組合「大学等教職員組合」を通じて同大に団体交渉を申し入れ、授業以外の業務の労働時間としての位置づけについて説明を求めたが、大学側から明確な説明がなかったため八王子労基署に申告した。

 関係者らによると、大学の非常勤講師や専任教員の労働時間を巡っては、実際の労働時間を正確に把握できていないケースが少なくない。労働組合関係者は「労働時間が過少にみなされることで雇用保険に入れなかったり、保育園などの申請時に支障をきたしたりすることもある」と指摘。「都立大だけの問題ではない。教育機関には、労働法の例外だという誤った認識がいまだにある。タイムカードなど客観的な方法で実際の労働時間を把握することは、使用者の義務だ」と話す。

 ◇運営法人「重く受け止める」

 都立大を運営する都公立大学法人は毎日新聞の取材に対し、「労基署からの是正勧告を重く受け止めている」と事実関係を認め、「労働時間の把握については、今後、労基署と調整の上、適切に対応を図っていく」とコメントした。【宇多川はるか】

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