随意契約の政府備蓄米、3月中に引き渡し完了へ 想定の半年遅れ
国が2025年5月に始めた随意契約による安値での政府備蓄米の放出について、購入の申し込みがあった全量(約28万トン)を今月末までに業者に引き渡しできる見通しになった。鈴木憲和農相が24日の閣議後記者会見で明らかにした。
農林水産省は当初、随意契約の備蓄米を売り渡す小売業者らに対し、25年8月末までに販売を終えるよう求め、25年産の新米価格に影響を及ぼさないように配慮した。しかし申込業者が多く出庫に時間を要し、小売業者らが同9月以降も販売できるよう期限を延長。この結果、売り渡しを希望した業者に対し、全量を引き渡すまで当初の見込みより半年以上も時間を要したことになる。
鈴木氏は会見で、今月19日時点の出庫が約27・9万トンで、いまだ配送できていない数量が「残り約900トンになっている」と説明。今月中に「全量配送が完了予定」と話し、理解を求めた。
農水省によると、随意契約の備蓄米は21~22年産と古く、出荷前に品質や異物混入の有無を確認する「メッシュチェック」などに想定以上に時間がかかったという。
随意契約の備蓄米を巡っては、当初、備蓄米を大量に扱える大手小売業者に限って売り渡した。そのため、当時の小泉進次郎農相による随意契約での放出検討指示からわずか10日で備蓄米が店頭に並んだ経緯もある。
その後、公平性の観点などから比較的扱う量が少ない中小の小売業者や外食・中食、給食事業者らに売り渡し対象を拡大したため、申込業者が900社を超えるまでに増大し、申請書類の確認など契約手続きに手間がかかった。さらに業者が希望する場所まで備蓄米を運んで車上引き渡しとしたため、配送先が複雑化したことなども出庫が遅延した要因だとしている。【中津川甫】
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