7時間待ちの喫茶店も ドラマ「ホットスポット」ロケ地、熱気今も
大型連休に入った富士山麓(さんろく)の街が今年も多くの観光客でにぎわっている。ドラマのロケ地を訪ねる「聖地巡礼」で全国から多くのファンが詰めかけ、うれしい悲鳴もあがる。劇中に登場する喫茶店は、最大7時間待ちの行列ができる盛況ぶりだ。
◇平日でも2時間待ち
「朝から11時半の開店を待つ人がいます。平日でも最低2時間は並んでもらっている状況です」
山梨県富士吉田市の喫茶店「もんぶらん」の店主、五味政雄さん(70)は、今も続く行列に驚きを隠さない。10台分ほどの駐車場は常に満車。長野、練馬、沼津など、県外ナンバーが並ぶ。1月以降、行列ができない日はなく、ピーク時は100人が入店を待ったという。
9組で満席となるもんぶらん。地元では元々人気店として知られ、1日20~30組ほどが来店し土日の昼時には行列もできていた。
全国的に注目を集めるきっかけとなったのは、1月から放送されたドラマ「ホットスポット」(日本テレビ系)の舞台になったことだった。インターネットで見たという日系外国人もいて、大型連休には、多くのファンが行列を作った。
五味さんは「お客さんに『この店がホットスポットになってますね』って言われたんです。いつ落ち着くかわかりませんが、お客さんが来る限り頑張ります」と苦笑する。
◇放送終了から1カ月、熱気今も
ドラマは「富士浅田市」という架空の町が舞台。地元の女性たちと宇宙人が町の難題を解決するSFコメディーだ。撮影は富士吉田市や富士河口湖町などであり、3月16日に最終回が放送された。
もんぶらんは、市川実日子さん演じる主人公の女性が幼なじみと会食する喫茶店として実名で登場する。駐車場など店外シーンは、お店の定休日に現地で撮影。店内はテレビ局のスタジオに再現され、料理も実際のメニューを元にフードコーディネーターが作ったという。
店のメニューは、ドラマにも登場した名物のパフェ「かくれんぼ」などのスイーツや洋食約200種類。ほとんどの客が洋食とスイーツ両方を注文し、午後7時の閉店まで五味さんは休まる時間がない。
放送終了から1カ月以上がたつが、「熱気」は今も続く。北海道旭川市から来店した女性(55)は「昔、近くの高校に通っていて、このお店に来たことがあります。なつかしくて、行列覚悟で来ました」と話すなど、大型連休を機に改めてロケ地を巡ろうとする観光客が目立つ。
◇ロケ地紹介のHPにアクセス殺到
巡礼のコースになっているロケ現場は他にもある。主人公らの勤務先「レイクホテル浅ノ湖」として登場する「精進マウントホテル」(富士河口湖町)では、ホテルの外観を撮影しようと多くのファンが訪れていた。
ホテルで働く蒔田峰雄さんは「元々、インバウンド(訪日外国人客)がほとんどでしたが、ドラマ以降、日本人の予約も増え、半々になりました」と笑顔を見せる。
ホテルの売店では、Tシャツやタオルなどのグッズも販売。既にほとんどが売り切れているという。
家族3人でホテルを見物に来た愛知県西尾市の杉浦広香さん(59)は「ドラマの舞台を見たいと思って日帰りで来ました。雰囲気が出ていて、来て良かった」と喜んでいた。
地元の観光をPRする一般財団法人「ふじよしだ観光振興サービス」が、ホットスポットのロケ地を1月にHPで紹介したところ、アクセスが殺到し、3月には閲覧数約12万回、4月も約4万回の閲覧があった。
同法人の小俣佑樹さんは「これからもどんどんHPを更新し、ロケ地に関する情報を発信していきたい」と意気込んでいる。【杉本修作】
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