先発・菅野、慣れ親しんだ東京ドームで見せた新スタイル WBC

2026/03/08 21:00 

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 慣れ親しんだ東京ドームのマウンドで見せたのは、150キロ台半ばの直球でも、切れ味抜群のスライダーでもなかった。1次リーグ1位での突破を懸けた一戦で、先発の菅野智之(ロッキーズ)が見せたのは、相手打線を手玉に取る新しい姿だった。

 一回、簡単に2死を取ってから連打を浴びてピンチを招き、不安を感じさせたが、杞憂(きゆう)だった。菅野の真骨頂は二回だった。

 先頭打者に対し、徹底して低めを攻めた。変化球を丁寧に集め、最後はスプリットで空振り三振を奪った。次の右打者には、内角に食い込むツーシームを2球続けて三ゴロ。最後の打者もスプリットでバットに空を切らせて3者凡退とし、さっそうとベンチへ引き揚げた。

 東京ドームが本拠地の巨人時代の菅野と言えば、ピンチではギアを一気に上げ、150キロ超の直球で押し込むような投球で圧倒し、最多勝4回、通算136勝を積み上げた。

 だが、昨季から米大リーグに挑戦するとスタイルは一変。スプリットの割合が増え、大リーグの強打者に対抗すべくツーシームを多投するようになった。この日も150キロに届いた直球はわずかだった。本人が「日本にいたときとはまるで違うピッチャーになっている」と語るほどだ。

 三回以降もぴしゃりと締め、4回無失点の快投。「また東京ドームで投げられる日が来るとは。本当に楽しみ」と語っていた菅野。特別な時間だったに違いない。【牧野大輔】

毎日新聞

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