華麗なパスで1勝狙う 立命館慶祥が信じた道 全国高校ラグビー
新任教員の監督と歩み始めて3年目、新たな挑戦が実を結んだ。第105回全国高校ラグビー大会(毎日新聞社など主催)で3大会ぶり2回目の出場を果たす南北海道代表の立命館慶祥。楽しさを追求する青年監督の下、選手たちは地道な努力で華麗な展開ラグビーを身につけた。
「どんどんアタック(攻撃)した方がやっている方も見ている方も面白い。ボールを保持して攻撃していればチャンスを探りながら自由に仕掛けられる」
2023年に就任した高島忍監督(33)は、教え子に攻撃的なラグビーを授けた理由をそう説明する。
京都・立命館宇治高、立命館大を経て国内最高峰・トップリーグのキヤノン(現横浜キヤノンイーグルス)に加入し、22年までプレーした。現役引退後は、立命館慶祥の保健体育の教員に転身した。
キヤノン時代は日本代表スタッフなどを歴任した沢木敬介監督の下で、代名詞の攻撃的なラグビーを学んだ。経験を踏まえ、パスを素早くつないで大胆にボールを動かす展開ラグビーを掲げてチーム作りを始めた。
グラウンドを広く使うためにパスをつなぐということは、それだけ送球と捕球を繰り返すということ。そのために、基礎の技術を徹底的に鍛えた。
副主将の小野田朝杜(3年)は「夏も冬も(パスなどの)ボールハンドリングの練習を繰り返した。昨年も、一昨年も地道にトレーニングして、自分たちのラグビーができるようになった」と語る。
9月末にあった南北海道大会決勝では確かな技術でパスをつなぎ、スペースを急襲するプレーを徹底。高島監督就任後に一度も勝てなかったという札幌山の手を33―14で降した。
高島監督は「就任当初は技術レベルが追いついていなかった。どんどんアタックして、トライを取るところがラグビーという競技のいいところ」と自信を深めた。
花園出場22回の難敵を降し、夢舞台への切符をつかんでも、地道な練習をおろそかにはしていない。11月中旬のある日は、3対2など少人数が相対し、素早くボールを動かす内容を繰り返した。2時間余の練習の大半をそうしたメニューに費やす選手の姿に、信じた道を歩み続ける覚悟がにじむ。
3年生は第102回大会(22年度)の先輩たちのプレーを見て入部した。当時は初戦で敗れており、主将の田尾公謙(3年)は「展開ラグビーを全国に見せ、今回こそ花園で勝つ」。高島監督は「1勝のチャンスをつかむためのメンバーはそろっている」と目を細めた。【谷口拓未】
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