阪神 「嫌らしい」1、2番が持ち味発揮で白星発進 日本シリーズ

2025/10/25 23:20 

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 ◇○阪神2―1ソフトバンク●(25日・みずほペイ)

 嫌らしい阪神の1、2番が、形勢逆転の流れを一気に作った。

 1点を追う六回、先頭の1番・近本光司が中前へクリーンヒットを放った。ソフトバンクは一回に周東佑京が二盗を成功させ、先制点につなげていた。さて阪神は、足も使える近本が一塁にいる場面でどのような策を取るか。近本が二盗を試みるか、打席の2番・中野拓夢が犠打で送るか。ソフトバンクの有原航平も警戒してけん制を入れた後の初球だった。

 近本がスタートを切り、見事に二盗を決めた。1死二塁ではなく、1死三塁を狙いにいったのだ。「近本さんが塁に出た後にどうするかっていうのが自分の役割なので」と中野。三塁線への絶妙なバントが内野安打となり、想定より大きいチャンスに拡大した。その後、中野も二盗し、決勝点となる本塁を踏んだ。中野は「走れるって聞いてたんで」という試合前の分析を受け、実行した。

 近本はシーズンを通して走攻守で安定したパフォーマンスを発揮する頼れる1番打者だ。中野は足を使えて、求められる状況に応じた打撃に応えてきた2番打者。今季、ロッテの高部瑛斗が「3、4番を輝かせているのは1、2番」と語ったことがあった。この日も3番・森下翔太と4番・佐藤輝明が打点を挙げ、中軸が注目されがちだが、中野は「近本さんと1、2番で嫌らしい攻撃をやっていきたい。明日からもできたらいいかな」。日本一へ、シーズン通りの戦いをするだけだ。【荻野公一】

毎日新聞

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