阪神・佐藤輝が待っていた「一球」 捉えた決勝打 日本シリーズ

2025/10/25 21:35 

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 ◇○阪神2―1ソフトバンク●(25日・みずほペイ) 

 阪神の4番・佐藤輝明は、じっくりボールを見極め、今か今かと、その「一球」を待っていた。六回に放った決勝打は、散々苦しめられた変化球をついに捉えた意趣返しの一打だった。

 六回。内野ゴロの間に1点を返して同点とし、なおも1死三塁の好機で打席を迎えた。際どいコースの変化球を見極め、3ボールからの4球目に来たのは外角低めのチェンジアップ。うまく拾って右中間への二塁打とした。「良い形で良いところに落ちてくれた」 

 この日は今季初対戦となったソフトバンク先発・有原航平の前に五回まで散発3安打。特に左打者はチェンジアップに苦しんだ。佐藤も同様で、一回2死二塁では初球の直球以外、全てチェンジアップで空振り三振に倒れた。だが、「3回目でイメージはついていた」。嫌というほど見せつけられた球筋は脳裏に焼き付いていた。

 今季、本塁打、打点の2冠に輝いたスラッガーはポストシーズンでも好調だ。「また新しいピッチャーにしっかり準備していきたい」。パワーだけではない。試合の中で修正していく高い対応力をも備えた猛虎の4番は、短期決戦でより存在感を増す。【牧野大輔】

毎日新聞

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