県内3カ所の春巡業始まる ご当地力士・高安に歓声「次こそ」 茨城

2025/04/16 19:11 

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 茨城県内では3カ所を巡る大相撲の春巡業が16日、つくば市のつくばカピオであり、春場所で惜しくも初優勝を逃した土浦市出身の前頭4枚目・高安(田子ノ浦部屋)が、地元に「凱旋(がいせん)」した。

 高安は急性腰痛症を発症したため当初は春巡業を休んでいたが、この日は他の力士とともに稽古(けいこ)や取組を行い、万全な様子を見せた。ぶつかり稽古では、千秋楽の優勝決定戦まで争った、阿見町にある二所ノ関部屋の大関・大の里と高安がぶつかり、場内からは歓声が上がった。

 高安との握手会もあり、列を作った多くのファン一人一人に「ありがとうございます」と声をかけていた。握手をしたつくば市の田中咲良さん(9)、慶くん(7)きょうだいは「僕の5個くらい大きい手だった。ぷにぷにして柔らかかった。次は優勝してほしい」と興奮した様子。八千代町の広瀬照子さん(82)は「本物のお相撲さんは迫力がある。地元の力士なので、孫まで家族全員でいつも応援している」と話した。

 報道陣の取材に応じた高安は「腰痛が出てしまったが、ケアをしてよくなったので、つくばに間に合ってよかった。古里ですから、たくさんの励ましや激励をいただき、本当にうれしい」と語った。春場所の千秋楽については「本割りの一番で勝った時に、あまり経験したことのない割れんばかりのすごい歓声がして、驚きとうれしさでいろんな感情があった」と振り返った。5月の夏場所に向けて「初心に返って一生懸命下半身を鍛えている。けがをしないように、春場所よりもいい体調、いいパフォーマンスができるように努めたい」と意気込んだ。

 春巡業は17日に鉾田市の総合公園体育館、23日に常総市の石下総合体育館でも行われる。【酒造唯】

毎日新聞

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