岡田阪神は大敗でCS終戦 打線覇気なく「結局尻つぼみのチームに」
◇○DeNA10―3阪神●(13日・甲子園)
甲子園の秋の夕暮れ、「岡田阪神」の戦いは終わった。今季限りで退任する岡田彰布監督は大敗した試合内容について「ひっどいな。最後の最後に」と吐き捨てるように言った。
8月以降4勝1敗と阪神の救世主となっていた左腕・高橋遥人が、今季初顔合わせのDeNAに二回に4失点と打ち込まれて逆転を許す。すると岡田監督は三回、捕手を梅野隆太郎から坂本誠志郎に代える異例の采配に出た。ただ、六回から2番手で登板した村上頌樹が2イニング目の七回に代打・フォードに右越えソロを浴びて万事休す。岡田監督は村上の来季に対し、厳しい言葉を口にした。
打線は覇気がなかった。近本光司と中野拓夢の1、2番をはじめ、力ないスイングが目立った。2試合で8打数1安打5三振の5番・佐藤輝明について、岡田監督は「ちゃんと練習しないと大事な場面でホームラン打てない。簡単にな、ホームラン打つとか言いすぎる」。最後まで耳の痛いことを言い続けた。
試合後、ファンへあいさつしたDeNAの選手らに阪神ファンも大きな拍手を送った。これに対し、今季最終戦となった阪神の岡田監督や選手のあいさつはなかった。
その経緯について粟井一夫球団社長は「(岡田監督の)体調が思わしくない。大病ではないと思っている」と説明した。一方、岡田監督の今季限りでの退任について、杉山健博オーナーは「2人で最初から2年、そういう思いでやっていた」とその時期は予定通りだと強調した。
球団側が求めたリーグ優勝の職責は果たし、日本一も達成した。だが、球団初の連覇は成し遂げられなかった岡田監督は「結局、尻つぼみのチームになってしもた」。グラウンドにはスタンドのファンが歌う岡田監督の現役時代の応援歌が響いていた。【荻野公一】
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