名古屋市と瀬戸市に「緊急安全確保」 大雨で道路冠水相次ぐ

2026/09/08 21:18 

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 秋雨前線の影響で日本列島は8日、広い範囲で大雨になった。愛知県西部と岐阜県美濃地方では同日夕に線状降水帯が発生。気象庁は午後6時20分、両県を流れる庄内川にレベル5氾濫特別警報を発表した。名古屋市では道路の冠水や車の立ち往生が相次いだ。

 国土交通省によると、名古屋市内を流れる庄内川水系の矢田川が氾濫の恐れがある。総務省消防庁によると8日午後7時現在、名古屋市と愛知県瀬戸市は計約117万人を対象に直ちに命を守る行動を取るよう求める「緊急安全確保」を発表した。

 ◇「氾濫発生水位に既に到達」

 気象庁によると、1時間降水量は名古屋市千種区で8日午後4時53分までに104・5ミリ、岐阜県多治見市で午後4時40分までに93ミリに達し、いずれも観測史上最多。両市のほか、愛知県一宮市や小牧市などにレベル4大雨危険警報が出された。

 気象庁と国交省は8日夜に記者会見し、「予想を上回る雨量だった」と指摘。庄内川水系の矢田川については「氾濫が発生する水位にすでに到達している」と述べた。

 交通機関にも影響が出た。東海道新幹線は一部区間の上下線で約2時間にわたって運転を見合わせた。名古屋市営地下鉄も全線で運転を見合わせた。帰宅困難者も発生し、名古屋市は8日夜、市内各地に退避施設を開設した。

 ◇静岡で土砂崩れ、作業員が巻き込まれる

 名古屋市の中心部では道路が冠水し、地下街の一部も浸水。膝下まで水につかりながら歩く人もいた。

 同市瑞穂区の路上では複数の車が立ち往生し、後ろから押して脇に寄せようとする人の姿がみられた。小学生の手を引いて冠水した道を歩いていた40代女性は「こんなこと初めて。学校から呼ばれて迎えに行ったが、危ないですね」と話した。

 静岡県川根本町千頭の工事現場では、8日午前9時20分ごろに土砂崩れが発生し、60代の男性作業員が巻き込まれた。県警などによると、現場は寸又峡温泉に近い林道。8人がのり面で作業中、幅約40メートル、高さ約50メートルにわたってのり面が崩れたという。県警や消防が救出作業に当たった。また、千葉県内のJR内房線では土砂崩れにより、千倉―安房鴨川間で運転を見合わせた。

 気象庁によると、前線は西―東日本の太平洋側を通って日本の東側に延びている。熱帯低気圧から暖かく湿った空気が前線に流れ込んだため、活動が活発化。前線は10日にかけて西―東日本の太平洋側に停滞する見込みで、西日本から東北の広い範囲で大雨となる恐れがある。

 9日にかけては東京、茨城、埼玉、神奈川、千葉、静岡、愛知、岐阜、三重、大阪、兵庫、和歌山、徳島、高知の各都府県で線状降水帯が発生する可能性があるという。【川瀬慎一朗、松本信太郎、森田采花】

毎日新聞

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