140の医療機関で性的トラブル 6~18歳が1割 こども家庭庁

2026/04/28 17:14 

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 こども家庭庁は28日、医療機関での性被害に関する実態調査を初めて公表した。全国の医療機関を対象に実施したアンケートでは、15・5%にあたる140の医療機関で、身体的接触や性的な発言などに関する性的トラブルが発生していた。うち6~18歳が当事者だったのは約1割だった。性的トラブルのうち性被害と認定された事案があったのは36医療機関で、13~18歳が被害者となったのは3・3%、6~12歳が被害者のケースはなかった。

 アンケートは全国5000の病院・診療所に送付し、有効回答数は1113件だった。医療従事者と患者間での性的トラブルの発生については903件の回答があり、「過去に発生がある」と回答したのは140医療機関だった。そのうち調査の結果、性被害と認定した事案があったのは36医療機関だった。

 性的トラブルの当事者の年齢層を見ると、6~18歳が10・1%と1割を占めた。最も多かったのは19歳~30代で42・2%だった。トラブルが性被害と認定されたケースでは、13~18歳が3・3%で、6~12歳の被害は確認されなかった。19歳~30代が66・7%と最も多かった。

 調査では、過去に性被害が確認された4医療機関へのヒアリングも行った。被害者が女子中学生の事例では、精神科の男性医師が診療行為と称して、院外でわいせつ行為を行っていた。成人が被害にあった事案も含めると、いずれも院外や入院病棟内など第三者の目が届きにくい環境で発生していた。

 今回の調査は、子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴を確認する「日本版DBS」を巡り、医療機関での性被害防止策を検討するために行われた。日本版DBSを柱とするこども性暴力防止法が今年12月25日に施行されるが、同法では医療機関は原則、犯歴確認の対象外となっている。

 同庁の担当者は「子どもは声を上げられない、被害を認知できないということもある。本来患者をケアする医療従事者が性加害を行うのはあってはならない。厚生労働省や医療界と連携しながら対応を考えていく」と話した。【近森歌音】

毎日新聞

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