「スロースリップ発生か」専門家は続発を警戒 青森で震度5強
20日、三陸沖で発生したマグニチュード(M)7・7の地震。専門家は、周辺の地震活動が活発化していると口をそろえ、警戒を呼び掛けた。
京都大防災研究所の西村卓也教授(測地学)は「太平洋プレートと陸側のプレートの境界で起こる逆断層型の地震。昨年から活動が高まっている海溝型の地震で、地震が続発する可能性もあり、しばらく注意が必要だ」と話した。
八木勇治・筑波大教授(地震学)も「プレート境界型地震の可能性が高い」と指摘。「短い時間で立て続けに大地震が起こることもある」と強調した。
東京大の内田直希教授(地震学)は、プレート同士がゆっくりずれ動く「スロースリップ」が震源域周辺で発生していたとみる。
スロースリップが起きる周辺では地震が起きやすくなる。今回の震源域の南側では、2025年11月9日にM6・9、今年3月26日にM6・7の地震が起きるなど地震活動が活発化しているという。
内田教授は「震源域の南側ではスロースリップに伴って地震活動が活発化していたと考えられる。この南側のすべりが、北側にも影響して今回の地震が起きた可能性が高い」とみる。その上で「今後も周辺で地震が起きる可能性はあり、十分な備えが必要だ」と注意を呼びかけた。
東北大大学院の日野亮太教授(海底地震学)は今回の震源域の近くにある、1968年の十勝沖地震(M7・9)で破壊された固着域に注目する。「固着域は三つに分かれているとされ、25年12月の青森県東方沖の地震(M7・5)で北側の一部が壊れた。今回の地震の詳細な解析はこれからだが、南側が破壊されたのでは」と分析する。
さらに中央には、94年の三陸はるか沖地震(M7・6)で壊れた固着域があるとされる。日野教授は「真ん中はそのまま割れ残っているとみられる。役者がどんどんそろっており、最後の固着域が今後心配な状況になりつつある」と話した。
北海道・三陸沖後発地震注意情報は今後1週間の注意を呼び掛けているが、佐竹健治・東京大名誉教授(地震学)は「昨年秋から地震活動が起きていることを考えれば、もう少し長い期間備える必要がある。海域で再び地震が起きればまた津波が起きる可能性がある」と注意を促した。【寺町六花、河内敏康、垂水友里香、岡田英】
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