南鳥島の核ごみ処分場調査で住民説明会 自然環境維持に懸念の声も

2026/03/14 20:12 

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 原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の選定を巡り、経済産業省資源エネルギー庁が第1段階の「文献調査」を南鳥島で実施することを東京都小笠原村に申し入れたことを受け、経産省や原子力発電環境整備機構(NUMO)などは14日、同村父島で村民を対象にした説明会を実施した。

 2回あった同日の説明会のうち、1回目の終了後に同村の渋谷正昭村長とエネ庁の担当者らがオンラインで報道陣の取材に応じた。担当者らによると、1回目は2時間超の説明会に147人が参加。エネ庁やNUMO側からは現世代の責任で廃棄物処理に取り組む意義や文献調査の内容について説明したという。

 参加者のうち約10人が発言し、風評被害が起こった際の対策や、南鳥島沖の海底で確認されたレアアース(希土類)や島内にある自衛隊基地などに関わる活動との両立について質問。仮に調査を受け入れ処分場建設まで至った場合の自然環境の維持や、作業員や資材を運ぶ難しさについて懸念する声も上がったという。

 渋谷氏は村が他事業で開いた説明会と比べても村民の関心は高かったとした上で「村民が理解するということが今日始まったばかり。意見をしっかり受け止めたい」とした。調査の受け入れの判断については「島民、島外からもさまざまな意見を伺っている。頭に入れながら(意思決定の)プロセスを含めて自分なりに考えたい」と述べるにとどめた。

 南鳥島には気象庁や自衛隊の関連施設などしかないため、説明会は約1200キロ離れた父島と母島で開催。母島での説明会は当初15日に予定されていたが、荒天により21日に変更された。【柳澤一男、宮川佐知子】

毎日新聞

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