クマ対策専門「BTS」 狩猟のベテラン職員を配置 群馬

2025/11/16 17:00 

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 出没が相次いでいるクマへの新たな対策として、群馬県は14日、狩猟免許と長年の狩猟経験を持つ職員を捕獲対策専門職員に配置した。山本一太知事は「職名の呼び名は考えた。BTSにします。Bear Tackling Squad」と述べ、「群馬県のBTS」としての活躍を期待した。

 捕獲対策専門職員への兼務を発令されたのは、富岡森林事務所林業政策係長の中山寛之さん(48)。2003年に狩猟免許を取得し、20年以上にわたり、クマやイノシシ、シカなどの狩猟経験を重ねてきた。猟友会に所属し、県射撃指導員なども務めている。

 県庁では農林畑を歩み、鳥獣被害対策支援センターでクマの頭数管理に携わるなどしてきた。今後は捕獲対策専門職員として市町村への助言や指導を行い、年内に発足予定の知事や職員らによる狩猟免許取得チームの企画運営をする。狩猟免許試験の制度設計や、狩猟免許を持つ人を公務員として任用する「ガバメントハンター」育成のサポートも行う。

 中山さんは「狩猟は趣味で始めた。そこで得た経験や知識を県政推進に生かせる機会をいただいた。力を尽くさせていただきたい」と抱負を述べた。

 山本知事も狩猟免許の取得を目指しており、「(中山さんは)BTSのリーダーだから。頼もしい。冷静沈着だし、ご指導ください」と激励した。【福田智沙】

毎日新聞

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