クマに襲われたとみられる4人のうち1人死亡 近くで1頭駆除 秋田

2025/10/24 17:32 

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 24日午前11時10分ごろ、秋田県東成瀬村で「クマに襲われている人がいる」と消防から県警に通報があった。警察官らが駆けつけたところ、男女4人がけがをして倒れており、男性1人の死亡が確認された。現場近くでクマ1頭が発見され、地元猟友会が駆除した。

 県警横手署などによると、倒れていたのは男性3人と女性1人。いずれもドクターヘリや救急車で病院に搬送されたが、頭や顔などをけがしており、現場近くに住む佐々木喜行さん(38)の死亡が確認された。他の3人は意識があるものの重傷という。

 畑仕事をしていたとみられる70代の夫婦がクマに襲われ、それに気づいた佐々木さんが父親(65)と一緒に助けに入り、2人とも被害に遭った可能性がある。

 4人の搬送後、現場近くの山の斜面でクマ1頭が発見され、午後1時過ぎ、地元猟友会のハンターが猟銃で3発を発砲し駆除した。クマは体長1・2メートルの成獣で、爪に血のようなものが付着していた。

 現場は東成瀬村役場から西に約300メートルの山あいの集落。現場付近では午前10時10分ごろにもクマが目撃され、その後、悲鳴を聞いた住民が村役場などに通報した。

 現場近くに住む沼倉勉さん(89)は「ずっとこの集落で暮らしてきたが、クマが人を襲うのは初めて。何が原因なのかさっぱり分からない」と不安そうに話した。【高橋宗男、佐藤岳幸、宮城裕也】

毎日新聞

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