万博迎賓館、内部を初公開 地図に記されない「おもてなし空間」

2025/10/15 18:24 

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 大阪・関西万博で世界の国王や大統領らをもてなした迎賓館が15日、報道陣に初公開された。大屋根「リング」を連想させる構造で、自然の風や光も採り入れている。警備上の理由から公式マップでも場所は表示されておらず、来賓にも内部の撮影を禁じていた。

 迎賓館のデザイン監修は、「リング」も手がけた建築家の藤本壮介氏が務めた。平屋建てで床面積はサッカーコートの3分の2にあたる4624平方メートル。水をたたえた中庭を中心に、輪のように各部屋が配置されている。

 調度品やおもてなしでも、日本らしさを感じさせた。入り口には季節に合わせた盆栽や生け花、和紙アートの作品を展示。赤を基調にしたダイニングルームはカラフルなタペストリーで飾り、公式キャラクター「ミャクミャク」や「リング」をモチーフにしたデザートが好評だったという。貴賓室では茶道三千家が週替わりで茶を振る舞った。

 184日間の会期中、国王や大統領、首相など国家元首級の賓客約50人が来訪し、ナショナルデーに参加した各国の代表団も利用した。日本国際博覧会協会(万博協会)の引原毅儀典長は「毎日が本番でやりがいがあった。賓客に日本の魅力を感じていただけた」と振り返った。【妹尾直道】

毎日新聞

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