坂口志文氏の兄「待ち焦がれた母、1年足りず」 地元・滋賀で喜び
ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった坂口志文さんの兄で元高校教師の偉作さん(76)は6日夜、滋賀県長浜市内で受賞の知らせを受けた。
吉報を心待ちにしていた母淑子さんは、2024年1月20日に老衰のため104歳で亡くなった。偉作さんは「一番待ち焦がれていた母が生きているうちにと思っていたが、あと1年足りなかった。10年以上にわたり同級生たちも応援してくれた」と話した。
坂口さんは3兄弟の次男。1年間の浪人生活の後、京都大医学部に進学するまで、長浜市内の現在の実家近くにあった旧宅で暮らした。母方の親戚に医者が多かったことや、高校教師や校長を務めた父正司(しょうし)さん(故人)がかつて研究者を目指したことなどが進路に影響を与えたのではないかと、偉作さんは話す。
23年11月に坂口さんが母校・長浜市立びわ南小150周年記念式典で講演するために地元に帰ってきた際、淑子さんが入所していた特別養護老人ホームを訪ねた。講演で帰ってきたことを伝えると、淑子さんはうなずいていたという。これが親子が顔を合わせた最後の機会となった。
淑子さんは元気だった頃、ノーベル賞有力候補の親として度々自宅で取材を受けており、坂口さんが「世の中が騒いだからといって、ノーベル賞はそんな簡単にもらえるものではない」と電話することもあったという。生前の取材で「子どもの頃から本はよく読んでいたが、普通の子だった。ただ、辛抱強かった」と話していた。
偉作さんは「亡き父が執念で(ノーベル賞を)取らせたのではないか。母もあの世で喜んでいる」と話した。
滋賀県出身では、初のノーベル賞受賞者となる。三日月大造知事は「滋賀県にとっても大きな誉れであり、多くの県民をはじめ、免疫に関する病気やがんなどと闘う全ての方々に夢と希望を与える」などとコメントを出した。【長谷川隆広】
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