殺人未遂で懲役5年の実刑判決 公判で明かした元プロ棋士、後悔の念
大津市内に住む元妻らを殺害しようとしたとして殺人未遂と住居侵入の罪に問われた住所不定の元将棋棋士、橋本崇載被告(42)の裁判員裁判で、大津地裁(畑口泰成裁判長)は2日、懲役5年(求刑・懲役10年)の実刑判決を言い渡した。
判決によると、橋本被告は2023年7月20日午前7時ごろ、元妻の父親宅に侵入し、元妻とその父親をくわで殴って殺害しようとし、2人にそれぞれ全治約2週間のけがをさせた。
裁判の争点となった責任能力の有無について、弁護側は公判で、橋本被告が元妻との離婚トラブル後に自殺未遂を繰り返していたことや、事件前日に睡眠導入剤などの薬を通常より多く飲んだことなどを挙げ、心神喪失か心神耗弱状態にあったと主張していた。判決は、事件前日からの橋本被告の行動を「一貫した目的に沿っていて、衝動的に犯行に及んだものではない。深刻な精神障害は見当たらない」と指摘し、薬の服用によって衝動性が進んだとも考えられないとして、完全責任能力があったと認めた。
一方で、凶器に用いたくわが包丁などと比べて殺傷能力が低く、事前準備も場当たり的でずさんだとし、「強い殺意や高い計画性があったとは言えない」とし、被害者2人の負傷程度も軽いことから、「懲役10年の求刑はいささか重すぎる」と言及。公判の中で橋本被告が、服薬や入院治療を受けるという選択肢に気づき、橋本被告の母親の支えにも一定の期待ができるとして、殺人未遂罪の法定刑の下限となる懲役5年としたと説明した。
判決に臨んだ橋本被告は背中までの長髪で、白いワイシャツと紺のスラックスに眼鏡をかけ、落ち着いた様子で判決を聞いていた。この日は発言はなかったが、これまでの公判でファンや棋士仲間への思いを問われ、「転落を心配し失望した人もいると思う。むちゃな行動をとった自分を恥じるし、世間に対して申し訳ない」と謝罪している。【礒野健一、菊池真由】
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