ヒグマ駆除の銃声が「消えた」街 猟銃所持許可取り消しの波紋
街からヒグマ駆除の銃声が「消えた」――。
北海道砂川市では、約6年前から発砲によるヒグマの駆除ができなくなり、箱わな捕獲のみで対応している。
ヒグマによる死亡事故が相次ぐ中、9月1日から市町村の判断で市街地での発砲を認める「緊急銃猟制度」が始まるが、発砲がタブーとなった街は不安に包まれている。
きっかけは2018年8月に砂川市の要請を受けた猟師の池上治男さん(76)が警察官も居合わせた中でヒグマ1頭を駆除した際の発砲方法を問われ、道公安委員会に猟銃所持の許可を取り消されたことだった。
池上さんは取り消しを求めて道を提訴し、1審は勝訴した。だが、2審の札幌高裁判決は「弾が周辺の建物に到達する恐れがあった」などと判断。逆転敗訴した池上さんは上告し、再び猟銃を手にするめどは立っていない。
事態を受け、道猟友会砂川支部は市に対し発砲によるヒグマの駆除を拒否。ただし、箱わなで捕獲された時のみ、銃を使った駆除を引き受けている。
同支部の岩谷繁さん(73)は「ヒグマを撃つには高い技術が必須でハンターのごく一部しかできない。行政にはしごを外されるリスクがあるなら、誰も駆除に協力できない」と話す。
一方、砂川市も苦悩している。
砂川は道内でもヒグマの出没が多く、問題個体を狙って箱わなを設置するが、場所は山あいや農地など人が少ない所に限られる。民家近くではエサでヒグマを寄せ付けてしまうことになり、危険が高まるためだ。
道南部の福島町では7月、新聞配達中の男性がヒグマに襲われ死亡する事例が起きた。ただ、こうした市街地での緊急事態では箱わなのみでは即応できない。
砂川市農政課の担当者は「本当に危険な状況になったら(発砲も)やらないといけない。裁判の結果待ちで『無策でした』では許されないので、猟友会と議論していきたい」と危機感を示す。
市と猟友会は、池上さんの猟銃所持許可取り消し後も、出没情報の共有や箱わなでの捕獲などで連携を続けている。
また、市は数年前から、農政課職員のわな猟免許取得を進めている。担当者は「猟友会の方々と共有できる経験が少しでもあるのと、全くの素人とは違う。銃の専門性を身につけるのは難しいが、ヒグマの危険性や習性への知識は持ちたい」と話している。【後藤佳怜】
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