新宿マンション遺体 強盗殺人容疑で男性再逮捕 180万円奪ったか

2025/08/22 11:21 

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 東京都新宿区のマンションで7月、男性(当時35歳)の遺体が見つかった事件で、警視庁捜査1課は22日、知人で同区新宿2の職業不詳、北誠一被告(30)=死体遺棄罪で起訴=を強盗殺人容疑で再逮捕した。北容疑者は事前に現場のマンションに金属バットを用意していたとみられ、警視庁は金銭目的で計画的に殺害したとみて調べる。

 再逮捕容疑は6月23日午前9時15分~正午ごろ、新宿区新宿6のマンションの一室で、無職の成瀬壮一郎さん=杉並区和泉2=の頭部を金属バットで複数回殴って殺害し、現金約180万円や商品券などが入ったショルダーバッグを奪ったとしている。「話したくありません」と供述し、その後黙秘しているという。

 警視庁によると、現場付近の防犯カメラを解析したところ、北容疑者が6月22日夜に金属バットが入ったとみられるバッグを部屋に持ち込んでいた。翌23日朝に北容疑者と成瀬さんが部屋を訪れ、昼に北容疑者が1人で退出しており、この間に殺害したとみられる。

 北容疑者は成瀬さんの仕事仲間だった。2人に目立ったトラブルは確認されていないが、北容疑者のスマートフォンの解析から、警視庁は遅くとも6月中旬には金銭目的での殺害を決意したとみている。

 北容疑者は事件後、成瀬さんから奪ったものとみられる現金や商品券の写真を知人に送っていた。現金は借金返済や遊興費などに使ったとされる。

 成瀬さんの遺体は7月1日に見つかり、警視庁は、北容疑者と職業不詳の梨本俊弘被告(31)=埼玉県上尾市=を死体遺棄容疑で逮捕。2人は起訴された。

 梨本被告名義で借りた新宿区東新宿のレンタルスペースから成瀬さんの血が付いた凶器の金属バット1本や、成瀬さんが財布として使っていたバッグなどが見つかった。付近の防犯カメラから7月1日午後に北容疑者が持ち込む様子が確認された。

 警視庁は、本人の供述や防犯カメラの捜査から、梨本被告は殺害には関与していないとみている。【菅健吾、朝比奈由佳、松本ゆう雅】

毎日新聞

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