不明男性、クマと格闘後に林に引きずり込まれたか 北海道・羅臼岳

2025/08/14 18:14 

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 14日午前11時10分ごろ、北海道斜里町の知床半島にある羅臼岳(標高1661メートル)で、「友人がヒグマに襲われた」と110番があった。襲われた20代の男性は、クマに登山道から林へと引きずり込まれたといい、行方不明。安否は分かっていない。捜索は14日夕方に打ち切られ、15日午前5時に再開する。

 道警によると、男性は2人で登山中で、20代の同行者の200メートルほど前を歩いていたという。同行者の説明では、下山中の標高550メートル付近で名前を叫ばれたため駆け寄ると、クマと格闘している男性が両太ももから出血し、その後、林に引きずり込まれた。同行者にけがはなかった。

 道警は現場付近で男性を捜索。同行者を含めた40人以上の登山客については、現場近くからヘリコプターによる救助作業を進めた。

 知床半島は世界自然遺産で知られ、羅臼岳は半島の最高峰。12日にも登山道で登山客が至近距離でヒグマに遭遇したとして、斜里町はホームページで「7月以降、人を忌避しないヒグマが度々目撃されています」と注意を呼びかけていた。

 道内では7月に南部の福島町の住宅街で男性がヒグマに襲われて死亡。4月にも美唄市の山林でハンターの男性が重傷を負っている。【本多竹志、和田幸栞、谷口拓未】

毎日新聞

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