自宅を訪ねてきた兄を何度も刺して殺害したとして、福岡県警筑紫野署は７月３１日、同県太宰府市都府楼南５の警備員、砥板（といた）直道容疑者（４９）を殺人容疑で逮捕した。「怒りの感情が爆発してしまった」と容疑を認めているという。同署は、兄弟間で金銭トラブルがあったとみて捜査している。

　逮捕容疑は１２日午後１０時半～同４０分ごろ、砥板容疑者の自宅で兄の会社員、英生さん（５７）＝太宰府市向佐野＝の首などを包丁で何度も刺して殺害したとしている。上半身を中心に約１００カ所の傷があり、死因は失血死だった。

　同署によると、１２日午後１０時半ごろ、英生さんから「弟ともめている」と１１０番があった。警察官が駆けつけたところ、玄関先で血を流して倒れていた英生さんを発見。砥板容疑者もその場におり、近くに血の付いた包丁２本が落ちていたという。

　容疑者も右手を負傷して入院したため、退院した３１日に逮捕した。【川畑岳志】