はだしのゲン原画展 12年ぶり一般公開 広島・原爆資料館

2025/07/17 11:15 

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 漫画「はだしのゲン」の原画展が16日、原爆資料館(広島市中区)の東館情報資料室で始まった。同館所蔵の原画80枚が入れ替わりで展示される。11月30日まで。

 「はだしのゲン」は原爆が投下された広島でたくましく生き抜いた少年たちの姿を描き、「週刊少年ジャンプ」で1973年に連載が始まった。原画は作者の中沢啓治さん(享年73)が2011年に広島市に寄贈した。

 劣化防止のため館内の収蔵庫に保管されており、一般公開は12年ぶりとなる。同館司書、多門朋香さん(42)が被爆80年の節目を迎えるにあたり、普段見ることのできない原画を見てもらおうと企画した。

 原画の大きさはそれぞれ縦約36センチ、横約26センチ。原爆投下前の日常や、ゲンに水を求める被爆者などを描いた一コマが展示ケースに並ぶ。単行本第1巻の日本語版のほか、英語、ロシア語、韓国語など24カ国の翻訳本も展示されている。

 多門さんは「被爆から80年経過し、記憶が風化する中、原画を通じて戦争の恐ろしさを来場者に再認識してもらいたい」と話した。開館は午前9時~午後5時。入場無料。【井村陸】

毎日新聞

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