九州豪雨発生から5年 犠牲者に祈り「教訓忘れない」 熊本・球磨村

2025/07/04 10:45 

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 熊本を中心に九州5県で災害関連死を含め死者・行方不明者81人を出した2020年7月の九州豪雨は4日、発生から5年となった。被災地では住民らが花を手向けたり、黙とうをささげたりして犠牲者の冥福を祈った。

 熊本県南部を流れる球磨(くま)川などが氾濫し、特別養護老人ホーム「千寿園」の入所者14人を含む25人が亡くなった球磨村では、午前8時半に村全域にサイレンが鳴り響いた。

 村役場には献花台が設置され、訪れた地元の民生委員、大原伸司さん(71)は「5年前の避難時はみんな財布とスマホぐらいしか持ち出せなかった。空振りを恐れない避難を教訓として忘れないようにしたい」と話した。

 九州豪雨では、球磨川流域を中心に線状降水帯が発生。熊本県によると、住宅被害などでピーク時は4217人が仮設住宅などでの仮住まいを余儀なくされたが、6月末までに49人に減少した。【野呂賢治】

毎日新聞

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