「八田與一容疑者を考える時間、なくしたい」 別府ひき逃げ遺族

2025/06/29 19:05 

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 大分県別府市で2022年6月、男性2人が死傷したひき逃げ殺人事件から29日で3年となるのを前に、死亡した男子大学生(当時19歳)の母親がコメントを発表した。

 全文は以下の通り。

 息子がこの世からいなくなってあっという間に3年が過ぎようとしています。未だに信じられません。あの日病院からかかってきた一本の電話で、私たち家族の人生が変わりました。あれから私たちは八田與一(よいち)(容疑者)をずっと捜しています。

 どうして被害者遺族である私たちがこんなに必死になって捜さなければいけないのか。こんなにも捕まらないなんて。

 時効は撤廃されました。でも、八田(容疑者)を捜すことに費やす時間は減ることがありません。

 もっと幸せな時間をこれからは過ごすはずでした。笑って息子の成長を喜ぶはずでした。せめて私たちの生活から八田(容疑者)を捜す時間をなくしたい。

 八田(容疑者)の顔を見る時間、八田(容疑者)のことを考える時間をなくしたい。そんなことを願う日々からどうか早く解放してください。

 ◇別府ひき逃げ殺人事件

 事件は22年6月29日午後7時45分ごろ、別府市の県道交差点で発生。信号待ちしていた2台のバイクに八田容疑者の運転する軽乗用車が追突し、バイクに乗っていた当時19歳の大学生が死亡。友人の男性(23)も軽傷を負った。

毎日新聞

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