「気付いたときには体が動いて…」 高校球児、倒れた高齢男性救う

2025/06/26 14:27 

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 下校途中の路上で、血を流して倒れていた男性に声を掛け、救急車の到着まで付き添った新潟県立新発田農業高硬式野球部の選手が、日本高校野球連盟(日本高野連)と県高野連から善行表彰を受けた。

 表彰されたのは同校3年で捕手の川上修哉さん(17)。4月2日に部活を終えて帰宅中、JR新発田駅前のロータリーで高齢の男性がうつぶせに倒れていたのに気づいた。男性は顔から血を流していたという。

 男性はうまく会話ができない状態だったが、川上さんは冷静に持病や通院先があるかなどを男性に尋ねた。たまたま近くを通った同じ野球部に入部したばかりの1年生に人を呼ぶように頼み、駅から駆けつけた女性が救急車を呼んだ。その間、川上さんは男性に寄り添い、救急車が到着すると、救急隊に男性から聞き取った情報を伝えた。

 「(倒れた人を見つけ)びっくりしたが、気づいたときには体が動いていた」と振り返る。

 「部員の行動は見事であり、ここに表彰いたします」。25日、新発田農高で県高野連の岩崎啓会長から表彰状を受け取った川上さん。「こんなすごい賞がもらえるなんて思いもしなかった。とにかく助けられてよかった」とはにかんだ。【杉尾直哉】

毎日新聞

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