北九州・ダンプカー殺人 被告に懲役23年判決 福岡地裁小倉支部

2025/06/12 19:11 

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 北九州市小倉南区の採石場で2024年10月、上司の男性をダンプカーでひいて殺害し、別の同僚ら男性2人もひき殺そうとしたとして、殺人と殺人未遂の罪に問われた福岡県築上町広末の元会社員、高橋博行被告(62)の裁判員裁判で、福岡地裁小倉支部は12日、懲役23年(求刑・懲役28年)の実刑判決を言い渡した。三芳純平裁判長は「危険性が極めて高い行為で、強固な殺意があった。非常に悪質で責任は重大」と非難した。

 判決は、使われたダンプカーは重量70トン超の巨大なもので、前進や後退をするなどしながら「執拗(しつよう)に攻撃を試み、生命を無視してちゅうちょなくひいた」と指摘。動機は上司や同僚への不満をため込んだことであり、その背景には上司によるパワーハラスメント的な言動もあったとしたが、「殺人行為に及ぶには飛躍があり、被告に有利に考慮することはできない」と判断した。

 判決によると、高橋被告は24年10月4日午後2時半ごろ、小倉南区の採石場でダンプカー(重さ72・3トン、全長10・3メートル)を運転して上司の山崎雄二さん(当時51歳)をひき殺し、同僚男性ら2人もひき殺そうとした。【井土映美】

毎日新聞

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