ふるさと納税100万円寄付で会社員が「1日市長」 北海道・滝川

2025/05/21 08:15 

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 北海道滝川市がふるさと納税の体験型返礼品として用意した「1日市長体験」が20日、実施された。100万円を寄付すると、市長としての公務を体験でき、市内の施設視察や特産品の毎月プレゼント(1年間)などが盛り込まれている。道内初の試みで、2023年6月からメニュー化されていたが、今回初めて寄付者があり、実現した。

 寄付したのは東京都の会社員、山田裕介さん(44)。前田康吉市長から委嘱状を受け取ると、市長室で早速、ふるさと納税関連の書類に印鑑を押す模擬決済を経験。市庁舎10階から市の全景を見渡しながら、案内役の市長から市の魅力などの説明を受け、市議会議場での登壇も体験した。

 その後も、閉校した中学校跡を活用した宇宙ベンチャー企業「レタラ」の研究拠点「ポラリス」を見学し、関係者と意見交換するなど精力的に活動。同市発祥の地とされる味付けジンギスカンも、本場の流儀を熟知した“プロ”を自認する市長から焼き方や味わい方を指南されながら味わった。

 なかなか寄付者が現れなかったこともあり、前田市長は「ある意味、勇気のある方」とユーモアを交えて歓迎。観光では道内を訪れていたが、これまで滝川市との接点はなかったという山田さんは、「これまでの打ち合わせなどを通して既に滝川のファンになった。通常では経験できない貴重な体験を楽しみ、自身の成長につなげたい」と話していた。【横田信行】

毎日新聞

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