全国初、動物をNFT化し販売へ 「風太」は未定 千葉市動物公園

2025/05/19 11:00 

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 千葉市動物公園の魅力を新しい形で発信しようと、市は民間企業と協力し、動物たちを高精細に3D(三次元)データ化し、インターネット上で複製不能なデジタル資産「非代替性トークン(NFT)」として販売する事業に乗り出す。市によると、全国初の取り組みという。

 動物の3D・NFTは現在開発中。5月末に特設サイトをオープンして1体を無料配布し、実際の販売は7月以降を見込んでいる。対象候補にはゴリラやハシビロコウ、チーターなどが挙がり、立ち姿で話題を呼んだレッサーパンダの「風太」については未定だ。

 市は4月に総合建設コンサルタントのパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)と協定を結んだ。同社は公共インフラや建築物の設計・計画で3D技術を活用しており、今後、動物たちの写真や動画を参考にしながら、3D・NFTを作る。

 3D・NFT化された動物は、特設サイト上でさまざまな角度から眺めることができるようになる。動物園で特別体験ができるなどの購入特典を付ける予定だ。販売額は未定で、収益の一部は動物園の運営やイベントに活用する構想もある。

 神谷俊一市長は「動物公園の新しい価値を創造し、モデルケースになりたい」と意気込む。パシフィックコンサルタンツの大本修社長は「新しい経済循環を目指す。自治体の魅力発信の新しい形にもなるのではないか」と期待を込めた。【平塚雄太】

毎日新聞

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