札幌市内でヒグマを駆除 今年初 林でシカ引きずる姿目撃される

2025/05/12 13:44 

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 札幌市は11日夜、市郊外でヒグマ1頭を銃器で駆除したと発表した。人に危害を加える恐れがあると判断した。市内での駆除は今年初めて。

 市によると、ヒグマは11日午後0時45分ごろ、同市南区藤野の林でシカを引きずって歩いている姿が目撃された。その後も繰り返し同じ場所付近で目撃された。

 市の依頼を受けたハンター2人が午後5時半ごろ現場に到着。ヒグマはハンターが接近しても逃げなかったため、人に危害を加える恐れがある「問題個体」と認定し、午後6時すぎに2発発砲して駆除した。

 ヒグマは雄で、体長146センチ、体高81センチ。年齢は推定3~4歳。現場は国道230号から約3キロ離れた林道近くの林。市はこのエリアを、民家や農地が点在する「市街地周辺ゾーン」と位置づけている。

 市は出没したヒグマの有害性を4段階で判断している。駆除したヒグマは、何度も目撃されたり食料をあさったりする個体と見て、有害性は下から2番目の「レベルⅡ」と判断。市街地周辺ゾーンでレベルⅡは捕獲か駆除を優先する。

 市は昨年、9月と11月に市街地周辺で計2頭を駆除している。【片野裕之】

毎日新聞

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