火災の埼玉・白岡市役所が臨時窓口を設置 証明書の交付はできず

2025/05/08 20:48 

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 火災で市庁舎が利用できなくなった白岡市は8日、臨時窓口を開設し、休止していた業務を一部再開した。システムが復旧できないため相談業務が中心で、訪れた市民の中には証明書の交付などが受けられず戸惑う姿も見られた。

 市庁舎に隣接する保健福祉総合センターなどに開設された臨時窓口には、午前から手続きを求める市民らが来所した。印鑑登録証明書の交付を受けに訪れた30代男性は「コンビニ交付ならできると案内されたが、マイナンバーカードを持っていないので受けられない。カード発行を申請しようとしたが、システムが稼働していないのでできないと言われた」と困惑した様子で、「早く再開してほしい」と話した。

 市は「各種証明書が交付できないことを証明する」という市長名の証明書の交付を開始。法的な効力は持たないものの、市民の求めに応じて窓口などで配布しているという。

 一方、出生や死亡、婚姻など戸籍の届け出については、隣接の久喜市と蓮田市、宮代町が8日から臨時で受け付けを始めた。市は手続きが可能となった業務について「ホームページや公式SNSで確認してほしい」としている。

 また、藤井栄一郎市長は同日、県庁を訪れ大野元裕知事に要望書を手渡した。業務を行うための電源確保や、延焼した市庁舎のがれき撤去や清掃、改修に向けて支援を求めたという。【萩原佳孝、加藤潔】

毎日新聞

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